よう

007/消されたライセンスのようのレビュー・感想・評価

007/消されたライセンス(1989年製作の映画)
3.5
007第16作。
ダルトン版ラスト。

まさかの冒頭。「その日ぐらいは仕事休まんかい」
空からパラシュートってロンドン五輪の開会式を思い出す。あれはボンドと女王陛下が降りてくるんだけどね。
第1作からこれまでも何度も出てきた、ボンドの盟友CIAのフェリックス・ライター。
彼もボンドと同じ境遇になってしまうのは、007ファンにはきつい展開だろうね。そしてフェリックスの辛さを誰よりも理解できる立場になるボンド。

それだけに今作のボンドは私情のみで動く。
今回007としては重めな話ではある。完全に復讐心だけなんだもんなあ。ダルトン版ボンドはそういう辛気臭さが似合うっちゃ似合うのだけど。
組織の後ろ盾をなくした状態で行動するってミッションインポッシブルのイーサン・ハントっぽいなあと。途中、がっつりチームの連係プレーで潜入展開もあるから尚更。

あと、今回、死に方、やられ方がそこそこグロい。
007的にどうなんだろうね。もうちょいライトなほうが007らしいような。セクシーなダンサーがいるバーでの乱闘とか、ああいうのが007らしいイメージかなあっていう。
あれ、ベニチオ・デル・トロなんだね。後で気づいた。

007らしくなさでいったら、ボンドの独断専行のせいで他の立場の狙いすらダメになっちゃう展開。
これもボンドを追いつめる要素として面白いけど、らしさで言ったらどうなんだって考えてしまう。
シリーズものって、「らしさ」「新しさ」のバランス問題がつきまとうよなあと。

敵ボス、やり手実業家感があってよかったなあ。なぜイグアナ笑。

今作は何より、Q。
今回、まさかの取り合わせBOXセットですよお客さん。しかも、現場出張してお手伝いオプションもありますよ。
この新しさは、らしさの延長だから、文句なし。
よう

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