まーしー

007/消されたライセンスのまーしーのネタバレレビュー・内容・結末

007/消されたライセンス(1989年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

シリーズ第16作。ジェームズ・ボンドが友人フェリックスを襲った麻薬王に立ち向かう、というストーリー。
ティモシー・ダルトンが演じるボンド作品2作目にして、最終作。
また、ベニチオ・デル・トロのデビュー作でもあり、端役ながらも存在感を示している。

本作は、復讐に燃えるボンドという点がミソ。邦題「消されたライセンス」が示すとおり、私情を優先し、MI6の命令に背いて単独行動をする。
とは言え、Qが様々な道具を差し入れてくれるなど、組織のサポートは得られている。
前半、復讐のために行動するボンドの姿に新規性を感じたものの、後半の展開が惰性のように感じられた点が個人的には残念。

そのような中、印象に残ったのが残虐シーンの多さ。
気圧変化による人体破裂、粉砕機での圧死、炎に包まれての焼死など、シリーズで一番のグロさだった。諸外国でもレイティング指定を受けたと知り、納得。
次に、中盤以降の火薬の使われ方がすごい。あちこちで大爆発。派手さはこれまでの中でもトップクラスだろう。
終盤の派手なカーアクションも忘れてはならない。タンクローリーでロケット弾を避けるなど非現実的な走行も散見されるが、本シリーズでそのようなツッコミをすべきでないと思う。
さすがに、香港麻薬捜査官が扮するニンジャの登場シーンにはツッコミを入れたいが……。

ボンドの女性好きは相変わらず。本作でも2人のボンドガールの間を行ったり来たり。
それでも、ティモシー版ボンドは男気があって紳士な印象。わずか2作でボンド役を引退したのが惜しい。
次作から、キャスト・スタッフが大幅に入れ替わったピアース・ブロスナン版ボンド。