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フィッシャー・キングのろのレビュー・感想・評価

フィッシャー・キング(1991年製作の映画)
4.6

6月のニューヨークが好きだ!
ガーシュウィンの曲が好きだ!
君はどう?

初テリーギリアム作品!
すっごくおもしろかったです。
なによりロビンが可愛すぎるんだなぁ(/ω\)


過激なトークで人気のDJジャック。
あるとき、無責任な発言がきっかけで事件が起こる。
人間不信に陥った彼は自殺を図るが・・・。

「この世で大事なことは3つ!生命を尊ぶこと。毎日の快適な便通。もう一つ、このボールから目を離さないことだ!」

青年たちからジャックを救ったのは、
一風変わった浮浪者パリーだった。

モモンガのようなポンチョに、耳当てが付いた帽子。
ロビン演じるパリーの井出達はSW6に登場するイウォークのよう。
そんなパリーは、ジャックの生活を変えていきます。


パリーが恋する女性リディアの後を追う場面。
駅でみんなが一斉に踊りだす優雅さ。
黄土色のベレー帽を被った彼女は、人混みを縫って歩いていく。パリーはとても楽しそうに彼女の背中を追いかける。

ジャックはなんとかパリーとリディアをくっつけようとする。

リディアがビデオ店を訪れたとき、
パリーは店員に扮して「Can I help you?」と声を掛けるけれど、リディアの素っ気ない気持ちを表すように、ビデオテープがバラバラと落ちる。バラバラ、バラバラ。ああ、上手くいかない。

パリーとリディアが上手くいきかけたとき、
過去のトラウマがパリーを襲う。
燃えるように赤い騎士が迫って来る。
美しい妻が撃たれ、血が飛び、窓ガラスは大きく割れた。


DJ時代のジャックが引き起こした事件。
それはリスナーによる無差別殺人事件でした。
その事件で妻を亡くしたのが、パリーだった。
だからジャックはパリーに罪悪感を感じずにはいられない。


フィッシャーキングの聖杯をめぐる物語のように、二人は権力と名声に手を伸ばし、その夢に破れた。
自分はなぜ生きているのかと悩み、
その苦しみに絶望した。


昏睡状態のパリーを見て、ジャックが言う。
「俺には何でもある。お金も地位も。何不自由ない生活を送っている。けれど、お前のように自由になれない。俺には何もないんだ」

二人が得たもの。
それは聖杯よりもずっと価値のあるもの。
ろ