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悪魔の手毬唄のsumiccoのレビュー・感想・評価

悪魔の手毬唄(1977年製作の映画)
3.8
このストーリーは
秀逸としか言いようが…

この作品にインスパイアされた
小説なり漫画なりが流行ってきたお陰で
あらすじ自体は
きっとこんな感じに進むんだろうなって
わかっちゃう人もいると思うんです。

さらに
もう40年以上前の作品なので
当時は衝撃的だったはずの殺人模様や
死体描写のインパクトにも
ある程度映画慣れしていれば
そんなにビビることもないかもしれません。

でも
そういう全部を超越して
このストーリーはやっぱりすごい!


20年前の未解決の殺人事件を
どうしても解き明かしたい刑事に依頼されて
鬼首村まで足を運んだ金田一耕助が
ある爺様に "頼みごと" をされるところから
どんどん進んでいく直球ミステリー。

歌になぞらえて人が死んでいく、は
いつ見てもドキドキするものです。
名おばあちゃん俳優の
原ひさ子さんの歌声を
もっと聞きたいという想いに駆られつつ(笑)


ただひとつ
歌名雄は北公次さんじゃなかったなあ…
モテ男役のため
ジャニーズからの抜擢だったんでしょうけれど
個人的には誤配役というか
かなりもったいないな、と…


昭和初期の映画界について
活弁やらトーキーやら
ちょっとした知識も身につきます。

映画とミステリの両方が好きな方には
おすすめできる作品です。
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