ふそはち

パイレーツ・オブ・カリビアン/生命(いのち)の泉のふそはちのレビュー・感想・評価

3.8
当日劇場で観たきりだったので、最新作を観た勢いで久々に見返しました。

前3部作があまりにも壮大で、これ以上出来ることがあるのかという想いが強く、初見の時はそこまでわくわくしなかったように記憶しておりました。が、…が!

久々に新たな気持ちで今作に向き合ってみて、まず、こんなにも楽しいシーンの連続だったっけ!?と驚きました。
上手くまとまらないので、以下、箇条書きのような感想ですみません…

・まず、これは初見時も思ったことですが、新たな海賊船、アンの復讐号のデザイン、それから美しくも恐ろしい人魚達が素晴らしく。正直今までのどんなシーンの中でもダントツで怖かった水上戦、とても良いシーンでした。3作目にあった海賊の歌や今作の船乗りの歌(人魚の歌)など、こういう曲があると本当にわくわくします。

・今回は主人公という立ち位置ではなく(これは全作ともそうだと思ってますが)、更には今作初"船長をしていない"ジャック。それを表しているのかはわかりませんが、今回はほとんどいつもの帽子を被ってないんですよね。それこそ黒髭の船へ連れて行かれる寸前で流されていたように思うので、勝手に納得してます。笑
ジャックは2つの物語の間を振り回し振り回され、自由に飛び回る姿が愛らしく、新たな一面も二面も見れる楽しさがありました。あらゆるピンチの脱出方法は今作もかなり見所で、"ジャックの頭の回転の良さ"については一番たくさん見られたのではないかなぁと思います。

・黒髭を中心に交差するアンジェリカとバルボッサの物語が目的地の泉で終結し、また其々の物語へ散ってゆく構成がとても気持ちよく、"映画的"な壮大なラストでこそないものの、かなり"粋"な終幕だなと思いました。落語や舞台のわくわくに似てるかもしれません。大好きです。初見時、この良さに気付かなかったのかもしれません。

・番外編のようではありますが、前作(ワールドエンド)でフライング・ダッチマン号の船長になろうとしたジャックの"永遠の命"に対する新たな答えや、まさか5作目へ繋がるとは思わなかった「親と子の絆」のテーマ等(詳しくは5作目の感想に書きますが)、ストーリーそのものはサブだとしても、1つの台詞にハッとさせられたり、上手くは言えませんがちゃんと前作までと内面から繋げてくれているような一作だなぁと思います。


素直にシリーズが続いていてくれるのが嬉しいので、いっそ海賊時代が終わるまでずっと観ていたいなぁという気持ちです。