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SWEET SIXTEENのvivoのレビュー・感想・評価

SWEET SIXTEEN(2002年製作の映画)
4.0
 若さのみが持つ、窮屈でもどかしい痛みを思い出させる映画。若いって、相当痛い。

 15歳の痛みが、若さの痛みの頂点であるかのように描かれているところに共感できる。 成長する自我や力に、視界があと一歩追いつけない飽和点が15歳なのかもしれない。たぶん16歳になれば、自我と視界は共鳴しながら育ち始めるのだろう。16歳以降の痛みなんて、15歳の痛みとは比べ物にならないかもしれない。だから「Sweet Sixteen」なのだ。
 とにかく、そんな15歳ならではの痛みを、小さな出来事ひとつひとつに丁寧に染み込ませた佳作。理解を超えた現実に直面するラストのせつなさったらない。「バッテリーがきれそうだ・・・」というシンプルな言葉が苦しい。

 幼さと賢さとナイーブさが同居する主役がナイス雰囲気。そして、スコットランドの景色に青春の影はよく似合うと思った。
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