社会派ドラマを数多く作ってきたケン・ローチ監督の2002年の作品。
スコットランドのグラスゴーが舞台。15歳の主人公リアムは、間もなく出所する、服役中の母親と一緒に住む家を手に入れたいと思うがあまり、麻薬の売人に手を染めてしまう…。
胸が詰まるような非情な話であった。ただただ、母親を想うだけだったのに…。母を服役させた憎むべき麻薬なのに、その道に進んでしまうとは。
親友ピンボールへの友情など、複雑な気持ちが、巧く描かれていたと思う。
登場人物の中で、最も許し難い人は、母親だと、私は、思うけれども、あの母親は、ああやって生きて行くしかできない人なのだろう。それが、悲しいサガだ。
最後の姉からの電話が、胸に突き刺さる。今日は、誕生日だったのに。sweetなはずなに、とても悲しい16歳だ。
スラングが多い上に、スコットランド鈍りが強くて、英語に聞こえない。放送禁止用語連発で、イギリスでは、18禁に認定されていたそうだ。