後のリオブラボーやハタリのような仲間内の緩い空気と仕事に徹するときの緊張感がバランスよく同居している様子は悪くなかった
序盤の無線と飛行機のエンジン音を巧妙に用いて緊迫感を生む演出も成功していたように思うし、逆に飛行機を映したシーンも迫力と臨場感のあるものばかりでこれまた良かったし、特に終盤の燃え盛る飛行機には身が震えた
でも軽妙にしようとして逆に鼻につくシーンも散見されたし、恋愛要素も個人的には邪魔に思え、もっと同時代のジョン・フォードのようにいぶし銀のドラマを徹底してくれた方が好みに合っていた
あと全体的に悪い映画では決してないのだけど、これまたジョン・フォードの作品とは違って陰影の美しさが強調されたシーンが少なかったのも残念で、ホークスの映画に足りないのはそういう映像詩的な部分なのかもしれない