リリィ

修道女のリリィのレビュー・感想・評価

修道女(1966年製作の映画)
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主演の俳優さんめちゃ美しい…と言うのがいちばんの感想。
長尺だけどダレずにみられたな、という感じ、良い映画だった。
面白いかと問われると面白くはないと思ったけど。個人的には。

面白くないなと思う理由が主人公シュザンヌの躁鬱感が全然理解できなくてついていけなかったのが一個めちゃくちゃ大きい。
感情ジェットコースターすぎて今主人公がどんな思いで動いているのか掴みきれずに終わってしまった。これは私の共感力のなさ故かと思う。
主人公が反発するのも縋るのもどう言う心情を持ってしているからなのか、他人に対する好意と反意の入れ替わりも激しくてまぁわからなかった。
最終的に私は「はっ!これが傾国の美女というやつか…!」と自分を納得させることにより落ち着いた。シュザンヌの才能は人を狂わせることなのだと思えば物語の波瀾万丈も納得できた。
最初の院長先生はきっと彼女のそう言う性質を見抜いていて不安を抱いていたのだろうと思う。
最後まで彼女は清廉であったんだなぁと思うと、悲しい。サドの美徳の不幸みたいだ。

ただ全ては理解はできないけど主人公が不憫であることは理解できるので、ハピエンイフストーリーとして初代院長先生に諭され敬虔な修道女へと成長するみたいな作品を希望します。
母に捨てられた主人公が母に縋るように院長先生に心を寄せていたのはすごく理解できたので。作品頭の修道院長先生と主人公だけずっとみていたかったなという個人的願望。
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