ろっち

バルトの楽園(がくえん)のろっちのレビュー・感想・評価

バルトの楽園(がくえん)(2006年製作の映画)
4.4
捕虜の話。
第一次世界大戦中日本に攻め込んだドイツ兵は敗退し捕虜となった。しかし約5000人もの捕虜を持て余し人間的な扱いをされずにいた。色々あって(笑)徳島県鳴門市の板東俘虜収容所に移送されて来た捕虜達は収容所所長・松江豊寿の人道的な配慮によって少しずつ心を開いてゆく。…ってあらすじ。
面白かった。そして軽く調べてみた。
捕虜となったドイツ兵と地元の住民の交流などを史実に基づいて描いた。
松江豊寿は捕虜に対し人道的な扱いを心がけ、今でも鳴門市はドイツとの交流が深くドイツ館などがあり、当時の資料や写真などを展示してます。ここから多くのドイツの機械製品や技術が日本に広まった。第一次世界大戦終戦後も日本に留まったドイツ兵も多かったという。
実はこの捕虜による楽団が『交響曲第9番 歓喜の歌』を日本で初めて演奏した。
初演から100周年となる2018年6月に、鳴門市ドイツ館前に松江の銅像が建立された。…というウンチクです。
歴史でサラっとしか触れてなかった出来事だったので、勉強になった。会津の歴史も軽くでてくる。そして感動しました。
隠れた名作だと思う。平均スコアはもっと高くてもイイ作品。邦画も捨てたもんじゃ無いなぁ……。
まぁ多くは語るまい(笑)の私が「思いのほか感動した。調べた知識を誰かに喋りたい!」で、たまには語る(笑)の巻でした。
ろっち

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