LEONkei

東京おにぎり娘のLEONkeiのレビュー・感想・評価

東京おにぎり娘(1961年製作の映画)
2.5
〝おにぎり〟は握った人によって味が変わる。

ココロが込もった・込もっていないって、一体どんなことなんだろう…。

〝おにぎり〟は既に弥生時代からその原型が様々な文献に記されているが、今では世界に誇るファーストフードの日本代表に定着している。

同じ材料で〝おにぎり〟を作っても微妙に味の違いを感じるのは、やはり食は舌で味わうのではなく脳で味わうものなのだろう。



新橋駅から徒歩数分に構えるスーツの仕立て屋〝テーラー直江〟は、時代の流れで大量生産の既製服店の進出で閑古鳥の悲鳴が止まらない。

仕立ての腕は一流で昔ながらの職人気質の頑固オヤジの反対を押し切り、開店休業状態の仕立て屋店舗を改装し〝おにぎり屋〟として一家の生計を立て直す娘。



〝おにぎり〟と〝おむすび〟の違いは諸説色々有る中、形の違いだとか地域の違いだとかあっても現在はさほど違いを明確化していない。

由来の1つ山型にするのが〝おむすび〟と言われその理由は、神の力を授かる為に米を山型にむすぶ事が知られている。

古来から日本人は自然の恵みを八百万の神に託し、その1つ山も神の形と崇められていた。

〝おむすび〟を食せば底知れぬ漲るパワーが体内に宿る、とは科学的根拠はまったくなくてもあらゆる物事に意味を持たせる事は昔の人々の生き抜く知恵とも言える。

社会の変化や技術の進歩・合理化によって握らない〝おむすび〟や〝寿司〟が当たり前の時代だとしても、幼い頃に母が握ったココロの〝おむすび〟の味は一生忘れない..★,
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