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セント・オブ・ウーマン/夢の香りのyayuyoのレビュー・感想・評価

4.5
アル・パチーノが悲願のアカデミー主演男優賞を受賞した今作。
想像以上の熱演に、受賞も納得だった。
実は今までアル・パチーノ出演作を観たことがなく
(いつかゴッドファーザーは鑑賞したい!)
今作を観たのも、フィギュアスケートのアンナ・ポゴリラヤ選手が本作中で流れるタンゴ「ポル・ウナ・カベサ」を情感たっぷりに演技されているのを見て気になったから、という軽いものだったけど、
見た後にここまでの充足感を得たのは久々かも。

盲目の退役老人と名門校に通う苦学生チャーリー
最初は老人の強い口調に面食らいつつも徐々に心を通わせていく。
空港に到着した時、腕を掴むな、私がお前の腕を掴むんだって言う所で何だか可愛らしいおじいちゃんに見えてきて。
根は温かくて優しい人なんだなー。

盲目になり世界が暗闇に包まれた老人のやるせなさ、孤独感、苛立ち、人生に対する諦め、
そういったものが強い語調として出ていたのかもしれない。

多くの方がレビューに書かれているが、やはり演説のシーンは心が震えるものがある。
周りには誤解される事があろうとも、強い信念を持って生きてきた人の言葉は深く重い。
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