maya

セント・オブ・ウーマン/夢の香りのmayaのレビュー・感想・評価

4.0
一切過去の悲しみの説明がない状態で、パチーノの目の演技だけで、観客が彼の悲しみや時の流れに共感できてしまうの、すごすぎる。
正直、脚本監督は結構時代錯誤で不快なことも多めだと思います。ドナのシーンも、おじさんにセクハラされたことがある人なら結構キツいシーンなのだが、そのあとのタンゴ、アルパチーノの触れ方、息の漏らし方ひとつひとつで、ドナに対する優しさがプロットにあった「性的ないやらしさ、不快さ」を綺麗に拭い去ってとても情熱的で胸がいっぱいになるシーンになってしまった。あのシーン恐らく、女優さん本気で一瞬で恋に落ちてしまってるよね?何度見ても一緒に恋に落ちてしまう...ていうかアルパチーノにダンスさせて泣かないわけないじゃん...彼のダンスは深い深い愛情に満ちていて、本当にせつなくなる。アルパチーノのダンスには特別な意味があるんですよどの作品でも...
脚本監督だけなら、女性をトロフィーにして若者にケアをさせ時代錯誤おじさんを無理矢理肯定するわりと嫌な映画なのに、本当にアルパチーノその人が凄すぎて、全部覆してしまう。プラダのメリル・ストリープと同じような現象ですね...
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