ピッコロ

母べえのピッコロのレビュー・感想・評価

母べえ(2007年製作の映画)
4.0
人間であること

どうして自分は、泣けないのだろう?
終盤、感情がグチャグチャになって、涙があふれそうだった。
でも、涙が出ないの???

母べえ(かあべえ)、父べえ(とおべえ)、はつべえ、てるべえに、・・・つるべえ。
※ここ数作、つるべえが、やまださんの映画に、何故か毎回登場する。笑

父、母、姉に妹。どこにでも居る普通の幸せな家族。
父がユーモアにあふれているため、この家では、名前の最後に、"べえ"をつけて呼ぶ決まりがある。

自分の場合は、ピッコロべえ。
あんまり、しっくりこない・・・。
ピッコべえ、ピコべえ、コロべえ・・・。
好きに呼んでくださいませ!!!

1940年。日本は、戦争に向けて大きく動き出していた。
父べえは、反戦的思想を持っているため逮捕されてしまう。
当時の言葉で言えば、非国民、国賊である。
ただ、戦争反対、戦争は間違ってると思っただけ・・・。
それだけで、牢屋に入れられ、風呂も入れず、臭い飯を食わされ、体中が腐っていき、虫がたかる・・・。
それでも、父は、牢獄から家族の事を思い続けるが・・・。

一方、父がいない家庭を、必死に守る母べえ。
山ちゃんと言う、父の教え子が、彼女達を見守り、支えながら、父の帰りを待ち続ける。
つらくて苦しい毎日だけど、彼女達は、幸い、良き人に巡り会え、楽しくて幸せな毎日を過ごしている。
赤の他人なのに、凄く、この家族を想う山ちゃんの優しさに心が温かくなる。

だけど、次第に、日本はアメリカとの戦争に突入していき・・・。
金などの贅沢品は、すべて兵器に変えられる。
お国のために、死にゆく者達・・・。

この世界は、とても残酷だ!
頼むから!これ以上、愛する人を奪わないでくれ!

(やまださん、あと4!🐯🐯🐯🐯)
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