ATSUSHI

ソーシャル・ネットワークのATSUSHIのレビュー・感想・評価

ソーシャル・ネットワーク(2010年製作の映画)
4.0
0から1に踏み出したある天才の物語。
見終わった後、頭がバンクかつクラッとするほど情報量が多い。基本的に俳優が早口なので字幕に、画面に、物語整理に、一瞬目を離しただけでも置いていかれる感覚が、ストーリーに追い風を吹かせ、一気に突き抜ける。
序盤のマークとエリカのシーンは100テイク程撮ったとか。思えば、この出来事が、彼の才能を開花させた。
主演のジェシーアイゼンバーグが演じる、「クソ野郎だけど確かな天才」が違和感を感じるほど、体に入ってくる。性格的には、受け入れられないが、この演技や表情はとてもすんなり心に来た。
正直、彼は傲慢で生意気で、自分が一番になるためには、他者も平気で蹴落とすってタイプ。でもこの貪欲さが、結局今や知らぬ者はいないSNSを立ち上げた。
その上、全編に渡り、そして画面から溢れでる、フィンチャー感が作風と演技に非常にマッチしており、より一層雰囲気を引き締める。完璧主義の彼だからこそ、暗く、友情の脆さに釘付けになる。
そっと置くようなラストもまた独特な余韻があり、濃密な映画に浸れる。
あくまでも、人間臭い天才の誕生物語。19歳だった彼は何を求め、何を見据えていたのか。