great兄やん

セルビアン・フィルムのgreat兄やんのレビュー・感想・評価

セルビアン・フィルム(2010年製作の映画)
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【一言で言うと】
「人が“獣”になるとき」

[あらすじ]
元ポルノスターのミロシュは、高額ギャラをもらえる映画への出演を持ちかけられる。妻子との平凡な日々を送っていたものの、生活に困っていたこともあり、ミロシュは怪しみながらも迎えの高級車で依頼人の元へ。そこでミロシュは、富豪のクライアントの要求に応える芸術的なポルノ映画に出演してほしいと頼まれ...。

久々の測定不能作品。
よくもまぁこんな酷い映画を作れたもんだ(^◇^;)...(倫理的に)

“最も倫理観が欠如した映画”という風にギネスブックに載っててもおかしくないような今作。
多分だが今までに観た映画の中でもまぁトップクラスのヤバい映画でしたし、これを観た後じゃラース・フォン・トリアーの作品がまだマトモに思えてくるくらい笑
前々から興味はあったので観てみたら本当に色々な意味でグロッキーになったよ(・・;)...いやマジで。

とにかく公開当時に各国で上映禁止になったのも納得のいくレベルの“パワー”が宿っており、ある意味限界突破しすぎてて終始“スッゲェ(゚o゚;;…”ってなる笑
劇中に出てくる単語やら“プレイ”やら、明らかに一生に一度聞けるか聞けないか、観れるか観れないかのシーンの連続で、特に“新生児ポルノ”とかいうパワーワードにはヤバすぎて思わず笑ってしまった…マジでどんな生活を送ったらあんな悍ましいコンテンツが思い付くんだ(涙目)

ただ、そんなヤバさ全開の映画かと思いきや意外とストーリーはしっかりしており、若干淡々としつつも“捻り”もあり最後まで飽きることはなかったです🤔

それにただ淡々と残虐非道な映像を見せ続けられるという陳腐さもなく、如何に観る者の心を抉りにくるか、その容赦なき“嫌悪”に後半40分間はずっとメンタル面でのリンチを受け続けるというタチの悪さ。
ただグロい映画ならまだしも、ここまでドン底、いや、“深淵”に突き落とされる映画もまぁなかなか無いので、もし興味があるんだったら“自己責任”で観てみてはいかがでしょうかね😏...

とにかく残忍な蛮行の果てに辿り着く“結末”に、視覚的にも精神的にも強烈な“傷跡”が刻み込まれる一本でした。

自分としては生理的嫌悪を抱くというよりかは、あらゆる“禁忌的”な演出や行為をこういった作品として映し出した製作陣の“本気”を垣間見ましたし、実際カップルや女性客が多かったのもメチャクチャ意外だった😳

ていうかこれをデートムービーにするメンタルよ😅...今作を観終わった後、後ろの席で“「「面白かった〜!!」」”と言い放った猛者カップルを俺は忘れることはないだろう😔...恐るべし日本笑