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セルビアン・フィルムのkeeper7のレビュー・感想・評価

セルビアン・フィルム(2010年製作の映画)
2.7
ギニーピッグ系か安っぽいフェイクスナッフものを想像し、どんなゲテ物スプラッターかと思いきや、案外ちゃんとしたスリラーサスペンスだった。
まるで70年代の様なフィルムの色調だったり、もっさりした音楽や演出も意図してやっている様に思えるし絵作りもかなりしっかりしていた。エグいと言われているシーンなど除けば土曜の昼間にテレビでやっていそうな感じ。

結構良識のある落ちぶれたポルノスターの主人公がジワジワと踏み入れてはいけない領域に落ちていく感じは良い。やや引っ張りすぎな進行具合といまいちメリハリの無い演出がなければ結構な傑作になったかも。しかしそれさえ意図した演出に思えた。
たしかに常識を逸したショッキングシーンなどあるが 撮り方がマイルドなので下品になりすぎていないところに好感が持てる。
キレた主人公がラストあたりにする"技"には爆笑してしまった。

個人的に一番気になったのは子役達がよくこの様な作品に出演し、ちゃんと演技をしていたところ。
あと劇中とエンドロールで流れるメインテーマ曲が他の映画なのかどこかで聴いたことのある感じがとても気になったのと意外にもロケ地の美しさが印象に残った作品だった。
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