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青いパパイヤの香りのniuのレビュー・感想・評価

青いパパイヤの香り(1993年製作の映画)
5.0
*夏の夜、湿度の高い部屋で冷たい麦茶と共に鑑賞するのをお勧めします。

カメラワークとサウンドが全体を通して素晴らしい。キモめのヒキガエル、罠にかかった茶色いアリ達、イモリ的爬虫類、喧しい謎の虫達の鳴き声…ベトナムの亜熱帯な自然が丁寧に映し出されていた。聞き慣れない異国語も耳に心地良い。
祭壇の前でポクポクしてるのって仏教だよね?ベトナムって仏教だもんね?そういう意味ではちょっと日本に似てる部分もあって、アジア映画のパラレルワールド感も感じた。

主人公のムイが美し可愛いすぎる!おでこ丸出し一本結びであんな色気が出せるの凄い。
『資産家の若奥様より団地妻の方がエロい』の法則で、しがない使用人、苦労人というフィルターがかかって一層艶っぽかった。まだ青い頃も、熟れてたわわになってからも両方良い。選べん←
水浴びシーン、口紅を塗るシーンは女なのにドキドキしてしまった。
字を教えるシーンは字幕だけ追えば別の意味とも捉えられるし、ラストの詩もそうだし、後半散りばめられた、見え隠れするエロティックなメタファーに射抜かれました。

定期的に店の金持ち出して女遊びに出てく旦那はシンプルにクズだし、ピアノ作曲家青年も婚約者側から見たらかなりクズだよな。都合良すぎ(^^;

良い意味でも悪い意味でもこの時代の男女の在り方がよく現れていた。男性を女性が支える構図だからこそこんなにも強く凛とした女性像があるのかしら。最後のムイの余裕の笑みにはある種の女の強かさを感じた。そういう所好きです

これはどちらかというとフランス映画ですね。ベトナム映画ほかに観たことないのでよく分からんけど。青パパイヤ食べたことなかったので今度食べてみます。
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