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青いパパイヤの香りのERIのレビュー・感想・評価

青いパパイヤの香り(1993年製作の映画)
3.7
たぶん昔に見たことがあるような気もするのだけどうる覚え。世の中自粛モードで海外に行けなくてクサクサして旅がしたくてたまらなくて、でもどこにも行けなくて映画の中で旅に出る「青いパパイヤの香り」を。

セリフは多くなくてベトナムでの暮らしを眺めてるみたいなそれ。暑くて湿気の多い世界に入り込んだみたい。緑もとても近くて匂いのする感じ。切り取る一つ一つが綺麗で、豊かな時間。構図が心地よい。

虫の音に心が落ち着く。10歳のムイは資産家のお家に奉公に出た。ベトナムの日常の中に入ったみたいな映像をただぼーっと見てるだけで心が解けてくる。お料理するシーン大好きだなぁ。食べることは原点だ。ちゃんと暮らしの音がしてドキドキする。ムイが可愛い。

旦那様はお金を持って出て行ったきり帰ってこない。パパイヤから白い汁が垂れて、もぎ取る。

ムイは少し年の離れた長男のクェンさんに恋をして、可愛い。ムイの少女としての最後の、照らされる水の光にウトウトしてるシーンがとても好き。

大人になったムイは、クェンさんのところに仕えることに。作曲家の彼のお家ではピアノがいつも流れてる。ご飯美味しそうだなぁ。

ムイとクェンさんが作文集を読んだり、書いたりしているラストも好き。

あぁ、旅がしたい。
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