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コラテラルのnaoズfirmのレビュー・感想・評価

コラテラル(2004年製作の映画)
3.4

ヒーロー役じゃないトムを観れる珍しい作品🎬

ストーリーは殺し屋を客にしてしまった事をきっかけに巻き込まれるタクシードライバーの運命
を描いた作品でした。主役のトムだけでなく、出ている人が豪華です。オープニングでジェイソン・ステイサム、麻薬組織のボスはハビエル・バルダム、刑事はマーク・ラファロ、そしてタクシー運転手役はジェイミー・フォックス。

ひと言で言うと今作はタクシー運転手のマックスが暗殺者という困難を通して、人生の教訓を得る話です。マックスはタクシードライバーですが、リムジンサービス会社を立ち上げる夢があります。彼にとってタクシー運転手は仮の仕事であり、夢を叶えるための通過点にすぎません。そしていつの間にか12年が過ぎ、仮の仕事と言いながら12年もやっています。そのことを殺し屋のヴィンセントに指摘されます。

「お前は本気でやろうとしてない。そのまま年を取って気づいたら老人になる」

一方ヴィンセントは、暗殺者としての仕事を忠実に素早くこなし、思ったことはすぐに行動に移しそれをやり遂げる男。

マックスは「目標に向かってリスクを避けながらのんびりと行動するタイプ」

ヴィンセントは「目標に向かってリスクを取って素早く行動するタイプ」

この両者の性格は完全に正反対です。正反対だからこそ、ヴィンセントは人間くさいマックスに惹かれたのかもしれません。逆にマックスは、ヴィンセントの男らしい行動に少し憧れたのかもしれない。マックスは皮肉にもヴィンセントから人生の教訓を学びました。失うものなんかない。やりゃいいんだ!って。リスクを恐れないで、一歩踏み出す勇気。事件に巻き込まれただけじゃなく考え方も巻き込まれました。だからマックスは、この困難を乗り越えるため、自分で決着をつける。自分の困難は自分で立ち向かう。マックスがようやく男として自立した瞬間ですね。かっこよかったです。
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