omoitsuki

コラテラルのomoitsukiのレビュー・感想・評価

コラテラル(2004年製作の映画)
2.8
中盤からラストにかけては緊迫感があって楽しめた。

トム・クルーズが悪役(ビンセント)を演じており、個人的には新鮮な感じ。任務を完璧に果たす完璧主義的な雰囲気とは裏腹に、家族の複雑な関係から始まり、どんどん悪にどっぷりはまっていった過去があり、人間味のある悪役だった。
ジェイミー・フォックス演じるタクシー運転手のマックスはタイトルにもあるように、ビンセントをタクシーに乗せたことから、様々なコラテラル(巻き沿い)に会わされてゆく。その中で自分に潜む弱気さをビンセントに露わにされ、自分の夢を叶えられずにいる自分を見つめることになる。恋をした相手が命を狙われていることを知ったマックスは、彼女を必死に守ることで弱気さを克服する。

そう、中盤からラストにかけては面白かったのだが、序盤はつまらなかった。情報が多すぎるのか、ヴィンセントの正体が何なのかを早く教えてくれず、どこをどう観たらいいのかが分からなかった。

カメラワークは、ちょっと素人っぽい感じがした。アングルといい、ピントのあわせ方といい。途中、人物が階段を降りるシーンで、手すりにピントを合わせてカットするシーンがあったが、なにが意味があるのかと思ったが何の意味も無かった。
車の中での会話が多かったが、ライティングは上手いなと思った。黒人と白人がいて、しかも暗い車の中での撮影はライティングが難しいが、そこはニセモノっぽいライトになっていなかったのがさすが。
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