エディ

奇傑パンチョのエディのレビュー・感想・評価

奇傑パンチョ(1934年製作の映画)
2.3
奴隷制度が残っていたメキシコ独立前の時代、圧政に苦しむ農民達を救うために活躍したクールなならず者パンチョを描いた映画。30年代の映画のせいか、脚本、編集、カメラワークの何れも拙い印象を受けたし、伝記映画のように直ぐに解説文字に頼ってしまう作り方が不満だった。
幼年時代に領主に家族を惨殺されたパンチョは、大人になってからは義賊のような存在になったが、ずっと人を殺し物を盗むという盗賊のようなやり方だった。そんなパンチョに、メキシコへの革命の必要性を説き、革命のために一緒に戦うことを要請したのが、メキシコの救世主と称されるマデロだった。マデロの人柄に惚れたパンチョは考えを変え、農民を解放するために戦うことを決意し、連戦連勝の奇跡的な戦いを各地ですることになる。。。
と書くと面白そうなのだが、実際は、連戦連勝なので、真剣に戦っているシーンがほとんどないのだ。バタバタと馬に乗った集団がやってきたと思ったら、いつの間にか勝利の勝どきを上げている。
また、脚本が拙いのか、せっかく丁寧に描写した人物がその後一切触れられなくなったり、のちのちまで重要になる人物への描写が不十分なので、いつの間にか恨みを買っているような印象を受けた。
瀕死の重傷を負って間もなく死ぬはずなのに饒舌に語っていたり、誤報の記者の報じたとおりに攻めてみたりとか、ちょっと有り得ない設定が多すぎたので入り込めなかった。
また、幕間つなぎが下手なのか、直ぐに字幕解説をして補足をするので、かなりいまいちな作品だった。
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