スギノイチ

酒とバラの日々のスギノイチのレビュー・感想・評価

酒とバラの日々(1962年製作の映画)
3.7
アル中映画の名作『失われた週末』はフィルム・ノワール的側面もあったので、ある種主人公の自己憐憫だけで完結していたところもあったが、これは妻子まで危害が及んでいるのがより傷が深い。
ジャック・レモンとリー・レミックは、お互いが断酒できそうになるたびに、足を引っ張るような行動を取ってしまう。
酒さえなければ家族は元に戻れると判っていながら、むしろ酒で繋がっているような関係性になってしまう。

ジャック・レモンは実際にアル中だったそうだが、この映画の頃からそうだったんだろうか。
ビニールハウスの鉢を荒らしながら酒を探す姿は壮絶。
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