つるみん

ファンダンゴのつるみんのレビュー・感想・評価

ファンダンゴ(1985年製作の映画)
5.0
観終わった後、即DVDを購入した一作。

ベトナム戦争真っ只中の1971年。大学卒業と共に結婚をするワグナー(サム・ロバーズ)のためのパーティで盛り上がっていたのだが召集令状により結婚を取り止める事に。同じく令状を受け取っていたガードナー(ケビン・コスナー)が青春最後のファンダンゴ=バカ騒ぎをしよう!と大学寮のルームメイト5人組の〝グルーバーズ〟を再結成し“ドン”と呼ばれるメキシコ国境地に向かうロードムービー。

今まで観てきたロードムービーで1番好き。
青春時代すらあっという間に終わってしまうのに青春最後のバカ騒ぎなんてロケット花火のように一瞬で過ぎ去ります。でも自分の中で未来への期待と不安が大きくなり自分自身を見つめパラシュートを開いて地に足をつけなければなりません。
このロードムービーはかなり笑えます。しかしその笑いには常に悲しみや切なさが含まれているのです。彼らは青春が終わると同時に徴兵としてベトナムに行かねばなりません。お国の為とは言え、彼らは何かを悟っているのでしょう。
登場人物の心情につられ観ている我々も終わりに近づくと虚無に近い感情に苛まれます。

登場人物、全員最高でした。
主人公のケビン・コスナー、サム・ロバース含めて中には劇中ずっと寝ていて何もしない奴も居ますが、それが逆に印象を残しています。他には大事なポイントで活躍する寡黙な巨漢。フニャチン優等生。ぶっ飛んだ飛行士など超個性的なキャラが愛らしい。もっともっと彼らを観たかった。



僕、この映画、大切にします。
つるみん

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