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DEATH NOTE デスノート the Last nameのtakのレビュー・感想・評価

3.3
DEATH NOTEのストーリーが僕らに投げかけるのは、世間が正義とされるものが抱える矛盾から始まって、人間の抱える危うさに及ぶ。絶対的に優位に立てる力を手にした時に人はどう壊れていくのか。そして、社会不安が防げるのなら歪んだ正義をも受け入れてしまう人間の弱さも描かれる。原作未読の僕が言うのはなんだけど、この実写映画化の前後編はそうした怖さをメッセージとして伝えることには成功しているように思える。

死神の眼を持つ第二のキラの出現で、物語がどう動くのかに興味があった。派手な殺戮場面や死神との対話もある一方で、基本は夜神月とLの頭脳戦、心理戦というのがスリリング。前編と違って、Lの施設内でのやり取りが大部分を占めるので、映画の絵面としては変化が乏しいが、その分緊張感が一気に増す。ひと言ひと言が聞き逃せない。

弥海砂を監禁する場面。ここまでやるんだ金子修介監督…と思った戸田恵梨香ファンいらっしゃるだろう。でも、金子修介監督はにっかつロマンポルノ時代に、裸のヒロインを十字架にはりつけにした人だぜ!これくらいはまだまだ!(作品名がわかる素敵な大人はコメントくださいませw😝)。そんなどーでもいいことを思い出す(笑)。

ところどころ疑問に思ったところもあるけれど、なかなか楽しめた前後編だった。長男にアニメも見るべしと言われたが、どーしよーかなぁー。人の死をたくさん見る作品は苦手なんだよなぁー。松山ケンイチ苦手だったけど、こういう振り切った役柄はほんとに上手い。
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