ショウコ

永遠のこどもたちのショウコのレビュー・感想・評価

永遠のこどもたち(2007年製作の映画)
3.5
「孤児院」って原題。壁紙をベリーっと剥がしたらタイトルが出現するダークなOPとか、常に立体物の奥行きを主張する揺蕩う様なカメラワーク…プロデューサーを聞いて納得です💡

かつて育った施設。自分が「卒業」した後、そこで何があったのかを探るお屋敷探索ホラーなんですけど彩度が抑えられてて画づくりがとっても良い雰囲気

話としては…どう読んだら良いか困惑させられました。綺麗で感動的な音楽にひっぱられそうでしたが、レビュー書こうと振り返って整理すればするほど邪悪さが見えてくる

いくらビンタされたからってやさしいシモン君が「正気を保ったまま」あんな事するとは思えない。ガラス越しに鍵を見せ付ける煽り行動には悪意しか無いし、この時点で憑依されてたと考えられます。
遊びたかっただけの無邪気さとも受け取れるんですけど、その前にわざわざ書類を探させている。真実を突き付けて絶望させる様な「宝探し」セッティングなんて邪気そのもの!バスも殺意に満ちてる💥🚌

んな計画通りいくかよとも思いつつ、ゲスいやり方で友釣りを仕掛けるアイツの手腕に戦慄しました🐟🐟マズいものを呼び覚ましてしまったという意味で「ダークフェアリー」とも通じますよね



ゾワッとする禍々しい内容に、あたかも美しい話かの様な「壁紙」でカモフラージュを施すあたり意地悪さの滲む良作です✨ラストシーンに騙されてはいけない…
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