モールス

祇園囃子のモールスのレビュー・感想・評価

祇園囃子(1953年製作の映画)
5.0
日本が誇る巨匠溝口健二監督の作品です。京都・祇園の芸妓(木暮実千代さん)と舞妓(若尾文子さん)がメインキャストになっております。
私が昔から京都在住ですので街の風景がどこで撮影したか分かりました。今の街並みとの比較というところでも大変興味深く観ることができました。
それにしても花柳の世界も厳しいものですね。色欲が蠢く、裏で起こっていることをよく映画にしたなというのが正直な感想です。女だから芸者だから仕方がないのか、木暮さんが最後に選択したことは不条理だと思います。
それでも木暮さんの姿は凛と感じましたし、身を売っても芸者としてだけで、女として心は許してない、プライドを見せつけられました。
金や権力だけでが全てでないことを教えてくれる作品だと思います。
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