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Rhyme&Reason ライム&リーズンのspe1111のネタバレレビュー・内容・結末

Rhyme&Reason ライム&リーズン(1997年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

5 side of a coinという映画ではHIPHOPのヒューマンボックスを含めた4つプラス1つで5つの要素についてそれぞれを簡単に説明していた、辞書的な映画だったが、この映画は創世記から2pacが凶弾で亡くなるまでを描いているHow to HIPHOPの中でもHIPHOPの歴史を描いている映画であった。色んなアーティストが出演しそのアーティスト達が当時の状況を説明したり、ボーナストラックではフリースタイルをやっているシーンを見れたり、大変に貴重かつ面白い映画だった。ニューヨークのブロンクスから機材を持ち込みDJを始め、マイクを持ち、音楽に合わせダンスしたり、グラフィティしたり、個人の楽しみから始まった小さな集まりは今や巨大なマーケットになっている。非常に生活に根付いたところから始まり、パーティーをしたりしているので、ラップの内容はそんな内容だったりしたけど、いわゆる貧困街にいると蔓延するギャング発だと生活に根付いていることをラップにするとギャングスタラップになる。そんな説明がありながら、ウータンクランがフリースタイルをやったり、NASが自分のことを語ったり、ビギーやローリンヒル、Qティップが語ったり、ローリンヒルが語ったり。すごくリアルな生活をしてきた彼(彼女)らから話を聞けるなんてすごくいい。Dr.ドレーも出演していて、今でも大成功を収めているドレーの当時の見解も聞いていて面白い。純粋に音楽を楽しみたくてやっているとレーベルに利用され尽くして損をするといったマーケットが大きくなればなるほど自身で自分をコントロールしなくてはならない、まさに「ベンツの値段は分かるが自分の値段は分からない」という言葉に表されているのだと思う。HIPHOPのそういった問題点だけではなく、彼らの意思、やはり「やりたいことをやっている」という彼らのスタイルがあってこそここまで成功したのは間違いないと思う。これは保存しておきたいくらい、いい映画だと思う。
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