定番のカラフルなウェス・アンダーソンの世界。
「グランド・ブダペスト・ホテル」や「ムーンライズ・キングダム」などよりも前、監督の作品としては初期の2004年の作品です。
好きな人にはたまらないウェス・アンダーソン監督の世界ですが、本作でその世界観はすでに完成していて、ウェス・アンダーソン監督作品が好きな人は楽しめる作品だと思います。
本作はフランスの海洋学者、ジャック=イヴ・クストーの功績や実績をリスペクトする監督が、その活動をビル・マーレイ主演で映画化した作品。ちなみに、クストーは今では当たり前のアクアラングや調査用潜水艇を発案した方だそうです。
今回、DVDを借りて観たのですが、特典のメイキング映像がとても楽しくてむしろ本編よりもメイキングが面白かったかも😅。ちなみに、メイキングもウェス・アンダーソン監督によって物語風に作られていたほどの充実&徹底ぶりでした。
以下、簡単にレビューまで。
□ 世界観
・監督の他作品にはない”海洋もの”で、海洋生物もストップモーション・アニメで表現されているほど、徹底的にこだわった世界観
・インタビューによると、”現実に居そうで居ない海洋生物” にこだわったそうで、レインボーカラーのタツノオトシゴとか、ヒョウ柄のサメとか、居そうで居ない空想の世界の生物たちがかわいいです。
□ キャスト
・監督によるビル・マーレイ愛に満ちた作品になっていました。また、ウィレム・デフォーなど、”ウェス・アンダーソン組”のメンバーも揃っています。
・「TAR」での怪演が記憶に新しいケイト・ブランシェットが重要な役柄で出演しています。やっぱり演技上手い!
□ 探査船ベラフォンテ号
・ある意味主役とも言える探査船ベラフォンテ号。メイキングでも監督の異様なこだわりが垣間見えましたが、特筆すべきはスタジオ内に15メートル✕45メートルの断面セットを作り上げたってところ。
昔で言えばドリフターズの全員集合、最近でいえば星野源のおげんさんみたいな、室内がそのまま見える断面構造物ですが、でかすぎるでしょ・・
・直近の「フレンチ・ディスパッチ」でも部屋の断面を縦や横に動きながらのシーンがありましたが、この映画ではさらに大掛かり。とにかく、この実物大の巨大な船の断面構造物が印象的でした。
船のセット、壊さずにディズニーとかに持っていければよかったですね・・
参考:
ライフ・アクアティック | Sinn本館
https://ameblo.jp/sinnutarou2/entry-12540840429.html
ライフ・アクアティック - 善兵衛ヒットチャート -Movie review-
https://jiz-cranephile.hatenablog.com/entry/20121227/1356619812
アカデミー賞も受賞した、伝説の海洋探検家ジャック・クストーの功績 - ログミーBiz
https://logmi.jp/business/articles/178497
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2023年 Mark!した映画:162本
うち、4以上を付けたのは21本 → プロフィールに書きました