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ヘル・レイザーのkirioのレビュー・感想・評価

ヘル・レイザー(1987年製作の映画)
3.7
究極の悦楽を与えるパズル・ボックスがある
だがそれは魔界の迷宮へと続くゲートだった…

ゴシックホラーのコンセプトと、ボンテージ風のデザインが最高なシリーズ
どこかクトゥルフのホラーを思わせる一本
初見がド派手な「3」だっただけに新鮮

ラリー・コットンは新妻ジュリアと共に、新居へ引っ越してきた
だがそこは、消息を絶った弟フランクの家であった
それからまもなく、ラリーの娘カースティは、ジュリアが密かに街の男達を家へ連れ混んでいることを知る
男たちが消えた屋根裏部屋に忍び込むカースティは、失踪したはずのフランクと自称する肉塊に遭遇する
フランクとジュリアと共謀し、失われた肉体を蘇らせようとしていた
手にした謎のボックス「ルマルシャンの箱」を開いてしまったカースティの前に、地獄から来た魔道士(セノバイト)たちが現れる…

魅力はやはり強烈なデザインとコンセプト
「快楽の源となる苦痛、拘束と恐怖の下での道徳性」をテーマにし、人間の尽きぬ欲望の果てに現れる魔道士たち
それぞれのキャラにモチーフがあり、何もしないのがもったいない


またドッキリやスプラッタではない、異質なビジュアルと奇妙な世界観が良い
古屋敷・死者蘇生・異世界の怪物など、かなりラヴクラフトの世界観を想起させるゴシックホラーだった
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