こぅ

追いつめられて…のこぅのレビュー・感想・評価

追いつめられて…(1959年製作の映画)
4.3
迷作⁈【誕生日はもう来ない】のJ・リー・
トンプソン監督による初期の埋もれた傑作
【サスペンス】。

第9回ベルリン映画祭 審査員グランプリ受賞。

安価だったので購入して鑑賞。

長い航海から帰ったコーチンスキー(ホルスト・ブッフホルツ)は、久々に会った恋人を口論の末、射殺。それを偶然、少女ギリー(ヘイリー・ミルズ)は、目撃してしまう…。

犯人探しタイプでは無いが、、
これはテンポ良く、ダレる事なく100分弱に纏めた
脚本に唸る。
タイトルの 追いつめられる のが当の犯人では無い
のがユニーク。
後半まで警察側が【ミスリード】されるのだが、
そのキャラ設定も効いている。

子供が殺人を目撃してしまうというプロットは、
【小さな目撃者】、【刑事ジョン・ブック】でも
お馴染みだが、本作は、それを先駆けている。
また、そのシークエンスのスリル演出や少女の
遊んでいた◯◯玉を上手く活用しているのも上手い。

少女ギリー役【天才子役ヘイリー・ミルズ】の
演技は完璧で、アメリカでいうアカデミー助演女優
賞ものである。

モノクロは、モノクロならではの明暗撮影を期待
するが、教会裏のやり取りで、ロウソクの灯りのみ
を使うシークエンスが、【台無し】になっていた。

もう1つ先駆けていた⁈と思ったのが、
【◯◯◯◯の日曜日】の要素である。


予想ハズレたラストは、【悲しいけど清い⁈】
後味悪くない収め方である。
こぅ

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