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男はつらいよ 寅次郎紅の花のumihayatoのレビュー・感想・評価

5.0
いつもと変わらぬ最後のオープニングロールが流れる。
あの革鞄と帽子が見える。
少し歳をとったとらやの面々。
大人になった満男。
変わらず綺麗なリリーと寅さんの掛け合い。
一作目から変わらない、さくらの寅さんを思う気持ち。

前作では元気が無くて声もかすれて、見るのが辛かった寅さんも、今作では昔を思わせるような元気な姿を見せてくれる。

最終作にして、とらやや柴又の人たちの行動が、時代に取り残されている様なちぐはぐさを垣間見た。
あぁ、こんなにみんな回りくどくて不器用で優しかったんだな。と思う。
いつの時代でも通じる寅さんだが、今回は奄美の島でリリーに「かっこつけてるだけ!男らしくない!」とバッサリ言われてしまう。
いやはや男はつらいよ。
最終作に相応しい会話だったと思う。
そしてラストの見送りも。

ひたむきに一生懸命で一途で健気で不器用。
そんな寅さんを僕はやっぱりかっこいいと思い尊敬してしまうのです。

26年間お疲れ様でした。
皆様、本当にご苦労様でした。

思えば、中学か高校かの時に父とゲラゲラ笑いながら1作目を見て、森川信が出てこなくなったあたりから寂しくて見るのを辞め、思い出した様に去年くらいから、最初から最後まで見た僕と男はつらいよとの生活も終わりを迎えます。
また、繰り返し見るだろうし一生忘れないけども。
この素晴らしいシリーズがあることに感謝。
沢山のことを教えてもらいました。

僕も甥っ子と、満男と寅さんのような関係になれるよう頑張ります。

今夜はこのへんでお開きということで。
でわ。
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