夢と現実の境界を彷徨うPKディック的SFサスペンス。トム・クルーズの事故後の顔面は言うほど大崩れしていないので些か凄味に欠ける。映画ではこの辺が限界なのかな。カート・ラッセルの無駄遣いは悲しい。ヒロインについては皆さんペネロペを絶賛されてますけど私はソフィアよりもジュリーの方が好きです。『あの頃ペニーレインと』のキャメロン監督だけに全体的に選曲センスがイイすね。ストーンズのHeaven にグッと来ました。トムの絶叫シーンは同監督による『エージェント』の「SHOW ME THE MONEEEEE!!」を連想してしまった。
普段、私が自分に無理矢理言い聞かせている「人生はクソだけど、クソだからこそ尊いんだ」という思いを幾らか肯定してくれる映画です。そんなこと言ってもバラ色の方がいいだろってのが本音ですけれども。
