「1つの死の理由から繋がる家族のストーリー」
「祈りの幕が下りる時」鑑たので遡ってのシリーズ鑑賞。
日本橋にある麒麟の像の前で男性の死体(中井貴一)が発見される。刺されたまま7分近くも歩いて麒麟の像まで移動した形跡がある。一体なぜ殺され、なぜ麒麟の像の前だったのか、、
その謎に今回も阿部寛演じる加賀恭一郎が挑みます。彼の地道な聞き込みと観察眼から点と点が繋がるように徐々に謎やその被害者を取り巻く事実が分かってくるのが面白いです。
見ている観客は刑事たちと同じように謎が明らかになっていくのを共有していける楽しみがあります。
そしてこの作品に共通の背景にあるヒューマンドラマや人の想いが隠されていて、観終わった読後感がとてもよく、感動的な余韻が残ります。
暗いままや悲しい結末で終わってしまう映画だと気分も落ちますが、感動的かつ明るく前向きに終わってくれるのでその辺りは安心して観られるのは良い点です。
映画としてのスケール感やインパクト、構成力の高さは「祈りの幕が下りる時」と比べると劣りますが、松坂桃李、山崎賢人、菅田将暉、ガッキーと今の売れっ子の役者さん達が出演している豪華さはあります。
レギュラーメンバーは阿部寛さんも溝端淳平さんのみなのでドラマの新参者を観てなくても観れるのでいいですね。