贋作をテーマにした本を出版した作家(ウィリアム・シメル)と、この本のファンで出版記念講演会にやってきた女(ジュリエット・ビノシュ)が、トスカーナの一日観光に行く。
途中、夫婦に間違われるが、面倒なの…
上野の国立西洋美術館の入口に、ロダンの彫刻がいくつかある。
こういった像は、彫刻家が造った原型に、別の職人がブロンズを流し込んで鋳造しており、『地獄の門』に至っては世界に7体も存在する。
そしてその…
2人の会話から垣間見えるキアロスタミの哲学、芸術論、ジェンダー論。
芸術作品の贋作のように、夫婦の関係が本物であるのか、偽りであるのかの境界線が次第に薄れていく様子が奇妙で心地よい。
キアロスタミ…
男女の関係が言葉の力だけで虚構が現実への境が溶けていくのを見せられたら、ほとんど本質など変わらないし、生きてる限り全てが嘘であり真実なんだろうか。濱口竜介が10年代のベストに挙げるのも納得。(キアロ…
>>続きを読むイランの巨匠アッバス・キアロスタミがイタリアを舞台に描いた中年男女の会話劇。
イギリス人作家の男とフランス人古美術商の女がトスカーナで出会い、街を放浪しながら偽りの夫婦を演じる物語です。
夫婦ごっこ…
フィクションと現実を脱構築する独自の手法を切り開いた巨匠キアロスタミの2010年代を代表する一作。素朴なイランの風景から遠く離れて、舞台はイタリア。本物と贋作、過去と現在、男と女などといった複数の…
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