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隣る人のbluemercenaryのレビュー・感想・評価

隣る人(2011年製作の映画)
4.8
ある児童養護施設の8年間。
様々な事情で親と暮らせない子供達と"親代わり"の保育士さんの日常の記録。

  「何故 わたしはここにいるの?」
  「わたしのお母さんは?」
  「わたしは誰? 」

どの程度の年齢で施設にやってくるのだろうか。
いつ知るのだろうか。
誰よりも早くアイデンティティ-と向き合う事になると思う。
既に向き合ってしまった子供も。

自分を認める事。
自分を認めてくれる人に出会う事。 
居場所が有る事。

愛情は特別な事ではない。
普遍な事。
だけど至難ですよね。
綺麗事じゃない。
その子供に"隣る"事。
"隣続ける"事。
特別なことなんて何もない、一緒にいること。
そそぐ、見つめる、受け止める、思いやる・・・・・


ムツミの10歳の誕生日会。
言葉を贈ろうとしたマリコさん。
言葉の前に流した涙。
いろんな想いが詰まった涙。
あれが全てだった。
観ているこっちも涙し、救われた様な気がした。
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