ななみ

泥だらけの純情のななみのレビュー・感想・評価

泥だらけの純情(1963年製作の映画)
5.0
細部まで美しくて、何度も何度も観てしまう作品です。
「この頃ママに嘘ついてばかりいるんです。」
「どうして?」
「あなたに嘘つきたくないから。」
や、
「さっきのママへの電話、“一番好きな友達と遊んでいます”って!」
など。表現の美しいセリフが散りばめられていて、素敵。何度観ても心を揺さぶられる。
二人で過ごす時間だけは楽しくてキラキラしていて、それ以外は組織だったり家庭だったりいろいろなしがらみの中で生きていて…。
真美さんは口数はそんなに多くないけど芯が通っていて好感が持てる。けどお嬢様だし若いし視野が狭い。そこが良いんだけど。突っ走るからこそ次郎さんと一緒にいられるわけです。その点、次郎さんは多方面から板挟みになり様々な苦悩を抱える。浜田光夫さんの技量があってこその役ですね。
ななみ

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