2000年イラン映画
「カンダハール」などで知られるモフセン・マフマルバフ監督の妻である、マルズィエ・メシュキニ監督作品
オムニバス3本を通して「イランの女性」を描いた良作映画
※ネタバレ含みます
1話目、ハッワのストーリー
9歳の誕生日を迎えた女子は、地方によっては大人の女性として扱われ黒いチャドルを着用し髪や肌を隠して生活しなければならなかった
家族から男の子と遊ぶ事を禁じられたハッワは何とか頼み込み1時間だけ遊ぶ許可を得るが…
(このハッワちゃんが超かわいい)
2話目 アフーのストーリー
女性だけの自転車レースに参加し、悪戦苦闘しているアフー
レース中、馬に乗った夫が彼女を追いかけてくる「自転車に乗るのを禁じたはずだ、今レースをやめれば許す、やめなければ離婚する」
(レースをやめないアフー)
さらに馬に乗った夫と離婚調停人、村の長老たちが次から次へと追いかけてくる
(全て無視するアフー)
アフーは頑張って自転車を漕ぎ、先頭に躍り出ようとした所、馬に乗った兄たちが追いかけてきてアフーを無理やり自転車から降ろしレースを棄権させた
※イラン社会の縮図…力ずくで女性の社会進出を阻むイランの男性優位社会を如実に表現したストーリーだった
3話目 フーラのストーリー
飛行機から降り立った老女のフーラはショッピングモールで次から次へと大型家電を買いまくる
若い頃に叶えられなかった自由な買い物を満喫した老女は、今までの抑圧された生活の何を振り返っていたのだろうか…
イラン社会における男性優位社会への批判や女性の低い地位について、かなり深い所まで切り込んだ作品でした
非常に深い内容であり、いろいろと考えさせられた