ソハの地下水道の作品情報・感想・評価

「ソハの地下水道」に投稿された感想・評価

Zip-ang

Zip-angの感想・評価

3.5

このレビューはネタバレを含みます

埋めた宝石
盗まれた帽子
出産と窒息
ユダヤ人の人形
洪水
第2次大戦中のポーランドで、地下水道の整備技師がユダヤ人達をかくまう実話ベースのサスペンス。主人公ソハの動機が最初は金目当てだった点が他のユダヤ人救出ものと違ってリアリティがある。民族間で違う使用言語も史実に忠実に再現してるそうで、密談したり駆け引きあって、互いのエゴも描かれ深みがある。主人公だんだん損得抜きで彼らを守ろうと躍起になるが、結構リスク負ってていつ見つかるかヒヤヒヤ。そして避難場所の劣悪な環境描写がなかなかえぐい。最後に主人公が「俺のユダヤ人」と喜びはしゃぐ姿に「お前のじゃねーし「俺のイタリアン」みたいなこと言ってんじゃねー」と突っ込みたくなるが、小さい事だ水に流そう。
ナチス映画にありがちなこと
が大体つまっているように思えた

地下水道が舞台なので全体的に薄暗い
ハラハラするシーンも少なかった

ただ、当時のポーランドが強いられている理不尽さなどは鮮明に描かれていて目新しいと思った
良かった
t800

t800の感想・評価

3.7
ソクラテス曰く 『善く生きる』とはなんたるやって映画
 基本的にこの映画で舞台となるのは薄暗い下水道の中だ。とても衛生的とは言えず、息苦しそうで、1週間も住んでたら気が変になりそうだ。時折出てくる地上の映像がとても開放的・・・かと思いきや、ドイツ軍がはびこり、見つかれば収容所行き。下手したらその場で射殺。つまりユダヤ人たちもソハも観客もこの映画では一時も息をつけないのだ。
 この映画最大の特徴は主人公にあるだろう。主人公、ソハは善人にはほど遠い。下水道整備の傍ら、人家に押し入り泥棒もする。下水道にユダヤ人を匿うときも、金はしっかりと徴収する。しかも人数の制限付きだ。
 だけど観客は彼に共感せずにはいられない。非常に細かい表情の動きで、怒りや不安、喜びを完璧に表現するから、感情移入せずにはいられない。歴史上で有名な人物と違い、神格化されていなくて等身大だからこそ、この映画は特別な物になったのだろう。
 その他の役者たちも、それぞれが際立った演技を披露する。特に素晴らしいのはユダヤ人チームのリーダー格の男ムンデクだ。全員を生かすだけを考え、時には冷酷な行動も辞さない。だが時折見せる人間的な弱さが、哀愁を感じさせる。序盤である別のユダヤ人2人が浮気をするのだが、それとは違いムンデクがある人と結ばれるときはとても美しい。悲惨な映画の中で唯一と言ってもいいほど、幸福を感じさせる場面だ。
 その他のシーンはほとんど目を背けたくなるほどのリアリティが貫かれている。その最たるものは下水道で産まれた赤ん坊だろう。詳しくは言わないが、あの絶望感は形容しがたい。ユダヤ人の死体の描き方も生々しくて、息を呑む。だからこそ彼ら全員が地上に戻ることを願わずにはいられない。ソハもユダヤ人も私たちも希望の「光」を見たときは歓喜にうちひしがれること間違いない。
(12年10月7日 映画館 5点)
shino

shinoの感想・評価

5.0
世界大戦中、ユダヤ人を下水道に匿ったポーランド人の話。実話が元。
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