タキ

スペース カウボーイのタキのネタバレレビュー・内容・結末

スペース カウボーイ(2000年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

1958年アメリカ空軍のX-15のテストパイロットチームダイダロスは宇宙飛行士になるはずだった。しかし突然ダイダロス計画は中止になり引き継いだNASAはチンパンジーを宇宙飛行士に指名した。40年の時を経てフランクの元にNASAの職員が突然訪れロシアの通信衛星「アイコン」が故障しロシアと協力して修理を行うこととなり調査していくうちにかつてアメリカが作った宇宙ステーション「スカイラブ」と同じシステムが使われていたことが判明。修理ができるのはかつての設計士の生き残りフランクのみ。彼はチームダイダロスを再び宇宙に連れて行く決意をするのだが…。簡単に言うと老人版のアルマゲドンといったところか。
昔取った杵柄とはいっても30日の訓練でスペースシャトルに乗って宇宙に行くわけではっきり言ってトンデモ設定がすぎる。その流れでまず訓練にはコメディ要素を加え軽やかに描き、シャトル打ち上げ後にはロシアの衛星に核弾道ミサイル6発が搭載されているという衝撃の事実を放り込み極限の判断と作業に手に汗握る深刻な場面に直面させる。若手のパイロット、イーサンは任務に忠実で融通が利かないばかりに衛星を落下させスペースシャトルに大打撃を加えることになり一方ジーサンズはシステムや命令に臨機応変に対応する力もあり体力はたとえ衰えても長い人生のうちで培った男気とサバイバル能力はハンパなく納得させるだけのみなぎるパワーがあった。地球を救ったのは若きパイロットではなくかつて宇宙飛行士になることを夢みて月を目指した4人の老人であった。ラストカットのフランクシナトラのFly Me to the Moonをバックに月面と地球の姿を映すホークのヘルメット。コメディ、シリアスときてラストには宇宙への憧れをロマンチックなパッケージでみせてくる。ベタ展開ながら胸が熱くなった。
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