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大アマゾンの半魚人のnori007のレビュー・感想・評価

大アマゾンの半魚人(1954年製作の映画)
3.2
「シェイプ・オブ・ウォーター」の元ネタとして注目を集めてる今作。
全体的には恐怖映画としての側面が強いが、人間の女性を好きになる描写もありそこはかとない恋愛模様も感じ取れるのだが、最終的には殺されてしまうという。現代の感覚から言うとまったく人間とは勝手なものである。

1966年の「ウルトラQ」に登場するラゴンの元ネタでもあると推測するが、こちらでは一見恐怖物と思いきや最終的には和やかな話として終わる。つまり「シェイプ・オブ・ウォーター」以前にも今作のアンチテーゼはこの日本で作られていたのだ。

ただしこの映画が素晴らしいのは、そのモンスターの造形だろう。これは後の特撮に多大なる影響を与えてると思う。それに気ぐるみを着ての水中シーンは呼吸も出来ずマスクを被っていては水がマスク内に入って息継ぎも簡単に出来ないので超危険である。なので長時間の潜水遊泳をしているところがすごいし、当時の機材でどうやって撮ったのだろうとか思ってしまう。この水中シーンが後の「007サンダーボール作戦」へと繋がっていくのだろう。
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