KnightsofOdessa

若草の祈りのKnightsofOdessaのレビュー・感想・評価

若草の祈り(1970年製作の映画)
2.5
[ジェニー・アガターには制服を着せるもの…?] 50点

如何に自分の心が汚れているかの判断には非常に良い映画だということを痛烈に認識させられた。というのも、エクストリームいい人しか出てこないのだ。父親の不在がひた隠しにされているのをいいことに、母親が厳格な牧師と結婚して子供に質素な生活を強いるとか、医者が対価に色々求めてくるとか、地元の子どもたちにいじめられるとか、石炭の盗みがバレて駅にいけなくなるとか、そんな感じの最悪な展開を次々と予想しては裏切られるわけで。"ここまで平和が続いたら次は不幸話来るっしょ"という甘い考えも全部裏切られる。幸福地獄。よくよく考えてみると、冒頭から長女ボビーが"私たちの身に考えられないことが…"云々とハードルガン上げしてきたので、『ジョーカー』履修者の我々は"そうかこれから少女版『ジョーカー』が始まるのか"と思ったんだろう。全然違った。流石は児童小説。えーっと、どの駅に勤めたらこんな感じになりますか。真剣に探しちゃうわ。

この世で一番セーラー服が似合うと言われているジェニー・アガターが突然セーラー服を着る終盤になるまで、ずっと妹の出っ歯に目がいっていた。うーん、どっかで見たことあるぞこの出っ歯、と思ったらやっぱり『わらの犬』に出ていた。現代のアデル・エグザルホプロスに通ずるリス系の可愛らしい笑顔を振りまく妹ちゃんは最高に可愛かったすね。

今度から電車の窓から手を振ってる子供が見えたら振り返すようにします。
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