Makiko

情事の終りのMakikoのレビュー・感想・評価

情事の終り(1954年製作の映画)
3.5
グレアム・グリーン原作。モノローグが多く、小説の形式が色濃く出た映画。純愛の話ではあるけど、リアルにシビアに展開する。

デボラ・カーって不倫妻とか浮気する役ばっかりね。『映画千夜一夜』で蓮實重彦が「デボラ・カーは顔が頭悪そう」(え?)と言っていた一方、この作品は評価していたな。私はデボラ大好きだから何でも評価しちゃうけど、彼女の得意な「感情を抑える演技」がこの作品では十分に活かされていたのではないかと思う。地元イギリスの映画だしね。

一神教の神と信仰が物語にかなり重要な関わりを見せるので、そこがわからないといまいちピンと来ないかも。
素直にすごいと思ったのは爆撃のシーン。画面の揺れ方、物の飛び方(の撮り方)が、この時代にしてはリアルだ。臨場感があった。
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