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座頭市喧嘩太鼓のmitakosamaのレビュー・感想・評価

座頭市喧嘩太鼓(1968年製作の映画)
3.5
座頭市19作目。山梨の石和が舞台ですって。今作の特徴は妙にコメディエンヌな所。この数作は血生臭い表現が多かったのでチョット雰囲気を和らげたかったのかな?

一宿一飯の恩義で男を斬った市だが、ヤクザの狙いはその姉(三田佳子)を豪商に売る事だと判り娘を助ける。
娘は親戚を訪ね長野の諏訪へ。市は娘を助けながら旅路を共にする。
追ってくるヤクザの子分。更に風来坊の浪人・柏崎(佐藤充)が興味本位で市を狙う。

ヒロインの三田佳子が妙に優遇されている。みんなが三田佳子を狙い行動するんだもん。まあ確かに美人だし、チョット日本人離れした目鼻立ちだ。(それ故に着物姿は余り似合わない)

それよりも佐藤充の佇まいの格好良さよ…。ただ突っ立っているだけで絵になる。この役も良いのだが、せっかくならもっと良いキャラクターを演じて欲しかったな。
本当にただの風来坊で気分屋なんだもん。でも単なるチンピラだが佐藤充がやると実に絵になるから複雑だ。

そして市がだいぶコメディリリーフを演じている。珍しく博打で負けイカサマも見破られ、簀巻きにされる。
で、簀巻きにされたまま立って走って殺陣をする(笑)
他にも妙に可笑しみある行動が目立つ。勝新も笑かしにかかってるのがわかるもん。
更に、藤岡琢也やミヤコ蝶々などが笑いの脇を固めているんだもん。まぁ、そりゃ面白いに決まってるよ。
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