Haruki

舞踏会の手帖のHarukiのレビュー・感想・評価

舞踏会の手帖(1937年製作の映画)
4.8
16歳の時に舞踏会で踊った男性たちを20年ぶりに訪ねていく女性の姿を描いたドラマ作品。

美化された過去と対照的に、変わり果てた現在の男たちの姿。
彼らの歩んできた人生を想像させるストーリーには、人生のほろ苦さや滑稽さ、悲哀が詰まっている。

そして過去を旅して懐古していくクリスティーヌの姿に、鑑賞者は自身の人生を投影する。

後悔や選択の連続である人生において、何が正解で何が間違いだったのか。
過去に戻ることに意味はあるのか。
未来へ歩む活力をどこに求めるのか。

世界中の人々の、哀しくもあり愛おしくもあるドラマを代弁するかのような作品。

いろいろなタイプの俳優陣による競演も見応えあり。

現代の感性でリメイクしてほしい。
Haruki

Haruki