とーるさんし

窓・ベッドルームの女のとーるさんしのレビュー・感想・評価

窓・ベッドルームの女(1986年製作の映画)
3.8
このカーティス・ハンソンは面白い。80年代の時点で既にデ・パルマのオマージュともいうべき映画が撮られているとは(途中のツイスト等も含めてヒッチコックというよりはやはりデ・パルマというべきだろう)。イザベル・ユペールは予想外にB級サスペンスが似合う。もっとこういうのに出てくれればよかったのに。

裁判シーンで犯人がユペールに気付く瞬間など何ともご都合主義だが巧妙なシナリオ。電話ボックスで前の客が中々交代してくれない→乱闘へ→騒ぎを聞きつけ警察がやってくる→パトカーを盗む、といった無茶な展開も笑える。

撮影は『反撥』『フレンジー』や『博士の異常な愛情』など冷ややかな質感で知られたギルバート・テイラー。本作でも見事な照明。
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