幕のリア

地獄門の幕のリアのレビュー・感想・評価

地獄門(1953年製作の映画)
4.8
大映初の総天然色映画にして、日本初のコダック社イーストマンカラー作品。
かのコクトーも絶賛し、パルムドール受賞。
アカデミーでも名誉賞、衣装デザイン賞。

衣装だけにとどまらず、極彩色に彩られた美しい映像、当時の観客には3D作品や4DX作品以上にVRでも見るかのような新しい映像体験であったはず。

禁断の恋の門を潜ってしまった男は地獄へまっしぐら。
長谷川一夫演ずる盛遠は京マチ子演ずる人妻の袈裟に執拗に迫り続ける。
この平盛遠、コーエーの三国志なら、武力68知力30人望35のパラメーターで共感度低く僻地の太守がようやくの人物だ。

シークエンスごとに抜かりのない構図や照明、絢爛豪華な衣装。
ストーリーには目を瞑り、ひたすら細部に眼を凝らして滋味を堪能したい。


〜〜〜

ボッロボロの地獄門はおそらくセットだと思うのだが、これだけで一体幾らの費用がかかったのやら。

黒川弥太郎イケメン。
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