黒羊

惑星ソラリスの黒羊のレビュー・感想・評価

惑星ソラリス(1972年製作の映画)
4.6
「惑星ソラリス(1972)」

超難解傑作SF映画。
アンドレイタルコフスキー監督の映画は好きでちょいちょい観てた。「僕の村は戦場だった」「ストーカー」このあたりでタル監督の名前を気にするようになり、「ノスタルジア」「ソラリス」「サクリファイス」「鏡」と観ていったかなぁ。

撮る映画は退屈や難解と言われるが、自分はあまりそうは思わず、2001年は確実に寝てまうがソラリスはノー睡眠でいけるという。ただ165分もあるから腰は痛くなるけどね…

[あらすじ]
海と雲、霧に覆われている惑星ソラリス。ソラリス海上にあるステーションに異常発生。学者のクリスが派遣される。正常に見えないステーションクルーに違和感を感じるクリスの前に現れたのは…


冒頭の映像美。水中でほやほやと揺れる水草の映像だけでグッと掴まれる。水の魔術師タル監督の本領発揮でうっとり。
場面場面で色調も変わったり、「未来の風景」的に移し出される首都高の映像。上京してから仕事で首都高乗るようになってから、おお〜ソラリスの高速そのまんまやなぁ〜なんて思った。

72年の映画なので派手なCGもないし特撮もほぼない。だからこそ映像が古臭くならない…というよりも、クラシックSF映画としての味わいが深まると言える。タル監督の映像美のお陰でもある。

映画ジャンルはSFなんやけど、哲学的だったり、愛や罪や罰なんかも内容にあるかと思うけど、自分としてはいつ観てもシンプルに受け取れるなぁ。
登場人物の会話は分かりにくかったり、物語は残酷だったりするけど…地球の外の話なのに人の内面、心情の話だったりするのもまた良し。

クリスを見ていると…心がギューっとチクチクとしてくるわ。
映画の人物はソラリスの海と向き合うけど、この映画を観ている我々もまたソラリスの海と向き合っているのか!?深淵か!?プヒー

更に考察や推理が進む、衝撃のラスト。
様々な受け取り方が出来るのもええですね。

変わった映画やけど、何度も観れる映画。