しらす

セルピコのしらすのレビュー・感想・評価

セルピコ(1973年製作の映画)
4.0
ヒッピーで正義感溢れる警官で‥
複雑なヒーローを
アルパチーノが熱演!
シドニー・ルメット監督

「セルピコ」

ヒッピーの格好は社会に馴染み潜入捜査に役立つんだ。と言うセルピコ。
なるほど‥
ってそんな訳あるか!

髭を生やしたヒッピー風の私服警官という風変わりな警官をアルパチーノが演じていますが、凄い存在感です。
ヒッピーファッションが良く似合うんだ。

強い信念を持って警察官になったセルピコだったが、賄賂がはびこる警察内部の腐敗と直面し、徐々に警察組織と対立していく。
実話を元にした映画。

セルピコが所謂、正義感の固まり真面目一辺倒の男!という訳じゃないのが、まず面白いですね。ヒッピーファッションのおかげで完全に周囲から浮いてます。

70年代、アメリカンニューシネマらしく社会と対峙する若者という構図。
ヒッピーマインドを持ちながら、政府の犬でもあるという‥矛盾した存在なのがセルピコで‥本当にこんな人いたのかな?
と不思議ですが、セルピコのその後の行方は分からないんですよね。

孤独な男とデカい犬というショットはなんだか押井映画のルーツの様な気もします。
ラストカットは忘れ難いですね。
彼は果たして敗北したのだろうか?
何処かで幸せに暮らしているのだろうか?
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