片鱗ヘンリー

それでも生きる子供たちへの片鱗ヘンリーのネタバレレビュー・内容・結末

それでも生きる子供たちへ(2005年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

どれもこれも見るのに精神使った…
ヒューマンフローよりハードかもしれん

1 アフリカの難民の少年兵の物語
村の学校に爆弾を仕掛けるように言われた少年兵が爆弾を仕掛けようとしたが、結局タイマーを止めてしまうという話だった。
意外だったのは、兵士達が戦う相手が同じ国(?)の人達という事、先進国の兵士と戦っていると思っていたので知識不足…
少年兵の気持ちの複雑な交差が見ていて面白かった。
あと、プロダクションノートで主役の子供達の親はまともな仕事に就いていないと書いてあってこんな環境にいるからこそ出せる演技だなぁと
このオムニバス以下の作品でも素人の子供たちを起用しまくっている。

2ロシア(?キリル文字が出てきたので)
の少年院から出所する幼い男の子の話
これが一番面白かった、ていうか見ていて安心出来た。
主人公君が可愛らしい。
オチが結局また少年院に戻ってくるという物で遣る瀬無いけど面白かった。
(※すみません、製作国セルビアでした。)

3アメリカのブルックリンに住む少女の話。両親がエイズ患者で出産して移った。
ボヘミアンラプソディー以来にエイズを考える機会になりました。しかも子供の
保健機構のミーティングで話す当事者の体験が壮絶過ぎる…叔父にレイプされて移されたとか、気になっていた人とセックスしたら移ったとか。本当に子供のエイズは対処しようが無いものだなぁ、これからもっとエイズについて勉強しよう。
ちなみに監督は「マルコムx」の人。

4ブラジルのスラム街に住む兄妹のゴム拾い珍道中。
面白かったし、ワクワクした。
あんな手作りゲーム以外とハマるんだよね〜 昭和の駄菓子屋にあったコリントスゲームを思い出す。
プロダクションノートにも書いてあったけど、明るく描かれていて児童労働を「可哀想」と思わずに見れました。こんな視点は必要だと思う。

5リドリースコットとその娘さんが共同で制作した作品。戦場のトラウマに囚われているカメラマンが二人の子供達に誘われて難民の子供達に出会う話。
幻想的でこれが一番映像が綺麗でした。
廃墟と子供達、最高の組み合わせですね!
おっさんの主人公が森をかけるうちに若返るのもエモくて最高!
これだよ!私がつくりたいのはァ!という作品でしたどストライク。

6イタリアのナポリで盗みを働く。
集団窃盗団の下っ端の少年の話。
とにかく主人公君が美少年過ぎです、
素人スカウトなんて信じられない程に。
ナポリもそうだけど、以外と日本人に人気のある観光地って治安悪い方が多いです。
その理由がよくわかる作品でした。
影の使い方がとても良いです。手で蝶やピストルを作るのがエモ過ぎ!
主人公の少年の踊るような動きも良い。

7 中国の裕福な少女と(但し、家族関係は最悪)孤児の貧しい少女の話。
これは、プロの子役を起用しています。(もう一つはアメリカの話)
ストーリーは昭和の少女漫画みたいだった、つまりはベタ。
NHKでやっていたプラスチックチャイナなどを見ている分には児童労働はありそうだなと思うが、こんな熊親父みたいな親方って居るのかなぁ?
人形を捨てた少女と孤児の少女が出会うシーンが印象的。捨てた少女は人形を見て「綺麗な人形だね」とだけ言う、6歳ぐらいの歳でこのセリフが出るのは凄い。

一番好きなのはコメディ仕立ての2番目の作品ですね。